【2025/2/18追記あり】法務省発表の認められる名前・認められない名前を追記しました。
読み方が全く異なる名前でなければ、出生届は受理されそうです。
概要
2024年3月に「改正戸籍法」が施行され、2025年5月26日に施行予定の「戸籍振り仮名法制化」により、新たに戸籍に氏名の振り仮名を記載する制度が開始予定となっています。
この制度により、名前の読み方が一般的でない場合、役所での出生届が受理されない可能性があります。
また、2025年5月以降、本籍地の市区町村から戸籍に記載される予定の氏名のフリガナの通知というものが届きますので、こちらは全員が確認する必要があります。振り仮名が間違っている場合は届出が必要となります。
2026年5月以降は、通知されたフリガナが戸籍に記載されます。
詳しくは下記法務省ホームページをご覧ください。
法改正の背景
現在、出生届には氏名の振り仮名が記載されていますが、戸籍には記載されていない為、管理が困難な状況にあります。
今後、デジタル化を推進するにあたって、事務処理の負担を軽減・管理を容易にし、マイナンバーカードの海外利用時に、ローマ字表記が必要になることも考慮して、法改正が行われました。
改正法では読み仮名について「氏名に用いる文字の読み方として一般に認められているもの」と定めました。(認められる名前・認められない名前は下記以下をご参照ください)
もし一般的でない読み方の名前を届けたらどうなる?
法務省は2024年12月での出生届を受け付ける自治体担当者向けの説明会では、特殊な読み方の根拠などを書面に記すよう求め、辞書や雑誌などの参考資料の添付も可能とすることになっています。
自治体が判断できなければ法務局に照会をかけることとなっているようです。その場合、受理されるまでに時間がかかる可能性もあります。
どういう名前が受理されないの?
法務省は例として、「太郎」を「サブロウ」や「ジョージ」とするのは認められないとし、一定の基準を設けるとしています。
下記法務省ホームページ掲載のリーフレットもご覧ください。
【2025/2/18追記】
法務省は2月17日、認容できる名前の読み方の指針を発表しました。
認められる名前の例
漢字の読みの一部が入る名前、置き字、熟字訓などは認められるようです。
名前 | 読み方 |
心愛 | ここあ |
彩夢 | ゆめ |
桜良 | さら |
美空 | そら |
飛鳥 | あすか |
漢字の読みの一部が入る名前・・・上記の「心愛(こころ・あい)」、「桜良(さくら・ら)」。
置き字・・・直接読まない字のことです。(上記の「彩夢」、「美空」)
熟字訓・・・本来読み方とは違うが、当て字として定着しているものです。(上記の「飛鳥」)
認められない名前の例
指針が認められない名前は、下記の基準で判断されるようです。
- 漢字の意味や読み方との関連性が認められない
- 子どもの利益に反し社会通念上相当ではない
名前 | 読み方 |
太郎 | ジョージ |
高 | ひくし |
建 | けんさま |
建 | けんいちろう |
【対策】どうやって名前を考えればいい?
付けたい名前の候補ができたら・・・
辞書で読み方や意味を調べる
Webでも調べることができます。goo辞書を例に説明すると、調べたい漢字を入力して検索すると読み方を確認できます。「名のり」に乗っている読み方も使用できます。
意味も調べておきましょう。
戸籍統一文字情報で使用できる漢字か調べる
下記法務局ホームページの中程にある「戸籍統一文字情報」にて漢字の検索を行い読み仮名を確認する。
子の名に使える漢字
注意
- 名前を考える際に様々なサイトを参考にされていると思いますが、中には一般的な読み方をしない名前も掲載されていたりします。出生届を出す前に今一度、辞書や法務省のホームページで調べましょう。
- 出生届を出すときは期限ぎりぎりではなく、余裕を持ち、不安な場合は辞書などの参考資料も持参しましょう。
(期限は、生まれた日を含めて14日以内に役所に出生届を提出してください。ただし、14日目が役所の閉庁日の場合は、休み明けの日まで期限が延びます。また出生届以外にも手続きが必要なものがあるので時間も余裕を持って提出しましょう。詳しくは提出先の自治体に確認してください。)
関連リンク
名前の候補を探したいときは下記もぜひご覧ください。